巻き癖がつきにくいポスター素材とは?布・紙両方徹底検証!

試作・検証

こんにちは!大判プリントの達人です。

ポスターを保管する時、くるくる巻いて筒状にして保管することが多いですよね。
そこで気になるのが「巻き癖」
広げた時に丸まってしまって、掲示に苦労した経験はないでしょうか?

そこで今回は、「ポスター素材は何が一番癖がつきにくいのか?」を徹底検証!
さらに、紙素材のみ「重しを置いて1晩たったらどのくらい癖がとれるのか」という追加検証も行いました。

▼このブログでわかること▼

  • 素材ごとの巻き癖のつき方
  • 素材ごとの癖の取れやすさ
  • こだわり別おすすめ素材

検証する素材

今回検証するのは、大判プリントの達人で取り扱っている用紙のうち、以下10種の素材です!
ポスター用紙と一緒にバナースタンドで使用している遮光特殊スクリーンも検証してみます。

布ポスター

布ポスターから、「スエード」「ダブルスエード」「トロマット」。
すべてA4サイズで、比較用にA4サイズの半光沢紙も一緒に検証します。

【A4サイズで検証】

  • スエード
  • ダブルスエード
  • トロマット
  • 半光沢紙
ポスター印刷・屋外ポスター印刷

ポスター印刷からは以下の6種を検証します。サイズはA5サイズで検証します。

【A5サイズで検証】

  • 半光沢紙
  • 光沢紙
  • 合成紙
  • 厚手マット
  • ターポリン
  • 屋外用PET
その他

特別枠として、ロールアップバナー等で使用している遮光特殊スクリーン(遮光ターポリン)も一緒に検証していきます。

【A5サイズで検証】

  • 遮光特殊スクリーン

※ロールアップバナーの一部の商品で「遮光特殊スクリーン」を使用しています

検証方法

通常ポスターは緩めに巻くのが理想ですが、今回は直径2cm程度のきつめの筒状に巻いて固定しました。
※一部素材はテープがはがれやすいので紙を巻いています。

こちらを2週間放置してどのくらい癖がつくのか見ていきます。

それでは2週間後、どうなったのか見ていきましょう!

2週間後の巻き癖チェック

2週間経過後、ポスターを開封してチェックしてみました!

布ポスター(A4)

まずは布ポスターから、広げてみるとこのような感じ。

トロマットスエード
ダブルスエード半光沢紙(比較用)

布素材のため、端が少しカールした程度に収まりました。
布素材は開くと印刷面全体がしっかり見えましたが、比較用の半光沢紙は丸まってしまって印刷面を見ることができませんでした。

アップするとこのような結果に。

トロマットスエード
ダブルスエード半光沢紙(比較用)

ダブルスエードは厚みがある分やや強めにカールしましたが、それでも半光沢紙と比べると十分優秀です。

半光沢紙は癖がついてしまっており、手で広げてもすぐに元に戻ってしまいました。

紙素材(A5サイズ)

次に、A5サイズの素材も比べていきます。
どれも癖が強くついたことでほどいた瞬間に広がらなかったため、一度手で広げてから自然に丸まり具合を比較しました。

半光沢紙光沢紙
合成紙厚手マット
ターポリンPET
遮光特殊スクリーン

どの用紙も巻き癖が強く、自然に戻しても印刷面が見えないほど丸まる結果に。
中でも最も癖が強く残ったのは合成紙。逆に、ターポリンが最も巻き癖が弱いという結果になりました。

また、合成紙は表面のコーティングがセロテープではがれてしまいました。ポスター用紙には表面にコーティングがされていることああるため、どの紙を使用していても保管の際は外側に紙を巻いて留めた方がよさそうです。

放置したら巻き癖は収まる?

紙素材のポスターはほぼ同じ見た目になってしまったので、元に戻りやすい素材は何なのか追加検証をしてみました!

各ポスターを平らな場所に置いて、上から重しを置いて1日放置。

結果はこちら

半光沢紙光沢紙
合成紙厚手マット
ターポリンPET
遮光特殊スクリーン

すべての素材で印刷面がしっかりと顔を出してくれました!
特にターポリン、遮光特殊スクリーンは端が少しカールしていますが、丸めていたとは思えないほどの回復力を発揮。
そのほかの用紙は端が大きく浮いてしまうほど癖は残っていました。

アップでも確認していきましょう

半光沢紙光沢紙
合成紙厚手マット
ターポリンPET
遮光特殊スクリーン

PET素材もだいぶ癖が取れているのが分かります。次に光沢紙、半光沢紙、厚手マットでしょうか。合成紙は癖がまだまだ残っています。

最後に、癖が残った順に並べてみました。1晩では違いが出ないかもと思っていましたが、意外にも回復力に差が出た結果となりました。

上の段の左から、光沢紙、半光沢紙、厚手マット紙、合成紙
下の段は左から、遮光特殊スクリーン、ターポリン、屋外用PET

結果まとめ

今回の結果をまとめていきましょう!

  • 布素材:巻き癖がつきにくい
  • 紙素材:全体的に癖が強く残る
  • ターポリン・遮光特殊スクリーン・PET:比較的癖が戻りやすい

希望や用途をもとにおすすめ素材もまとめてみました。

希望・用途おすすめ素材
巻き癖をつけたくない/繰り返し使いたいスエード・ダブルスエード・トロマット
巻き癖が戻りやすい/耐久性重視/繰り返し使用ターポリン
巻き癖が比較的戻りやすい/印刷面はさらっとした質感がいい屋外用PET
巻き癖がつくのは仕方がない/コスパ重視厚手マット・光沢紙・半光沢紙
巻いて保管することは少ない/破れにくいものがいい合成紙

※保管状況や環境、サイズ、加工などによって結果が変動する可能性もありますので、
用紙選びの参考情報として活用いただければ幸いです。

おまけ:保管のコツ

ポスターを繰り返し使う場合は、きれいに保管しておきたいですよね。
できれば丸めずに平置きできることが一番ですが、大きいサイズのポスターが置ける場所がないことの方が多いはず。

そんな時には以下のポイントを意識してみましょう!

  • 用紙はゆったりと巻く(きつく巻かない)
  • 上に物をのせない、物が倒れ掛からない場所に保管する(折れ防止)
  • 外側に紙を巻いて固定する(ゴムは跡がつくため非推奨です)
  • ラミネート加工がされている場合は、ラミネート面(印刷面)を外側にしてゆるく巻く(割れ・気泡防止)
  • もしあれば、つぶれ防止に円形状の芯材を使用する

よくある質問(FAQ)

Q. ポスターのおすすめの素材は?

A. 用途別のおすすめ素材は以下の通りです。

  • 繰り返し使う/持ち運びが多い→布・屋外用のターポリンや屋外用PET
  • 高級感→布(スエード系素材)
  • 屋外使用耐水性が必要→ターポリン・屋外用PET
  • 1回限りコスト重視→紙素材

大きなサイズのように巻いて保管することが難しい場合は、たたんで保管できる布素材がおすすめです。

Q. 布ポスターと紙ポスター、どちらを選ぶべき?

A. 使用頻度や目的で判断しましょう。

布ポスターがおすすめ:繰り返し使う、持ち運びが多い、折りたたんで保管したい
紙ポスターがおすすめ:使用回数が少ない、コスト優先

そのほか、外で使用する場合は屋外用の用紙がおすすめです。
布や屋外用のメディア素材は紙と比較すると費用がかかるため、使用目的と予算と相談しながら検討してみてください。

▼布ポスターの折り目の付き具合などの詳細はぜひ以下の記事もご参考ください

Q. 巻き癖がつきにくいポスター素材はどれですか?

A. 今回検証の結果、布素材が圧倒的に巻き癖がつきにくいことがわかりました。

サイズや巻き方によって差異が生じる可能性がありますので、参考情報としてご活用ください

  1. 布素材(トロマット・スエード・ダブルスエード)
  2. ターポリン
  3. 屋外用PET
  4. 紙素材
Q. ポスターの保管方法は巻くのと平置き、どちらがおすすめですか?

A. 平置きができるのであれば平置きが望ましいです。
大きいサイズは平置きできない場合もありますので、その場合は緩く巻いて保管しましょう。

Q. ポスターを巻いて保管する時に注意することは?

A. 以下の4点に注意して巻いて保管いただくことをおすすめします

  • ゆったりと巻く(きつく巻かない)
  • 外側に紙を巻いて固定(ゴムは跡がつくため非推奨です)
  • ラミネート加工がされている場合は、ラミネート面(印刷面)を外側にしてゆるく巻く(割れ・気泡防止)
  • 上に物をのせない、物が倒れ掛からない場所に保管する
  • もしあれば、つぶれ防止に円形状の芯材を使用する
Q. ポスターにアイロンはかけてもいい?

A.布ポスターはアイロンOK、紙ポスターはNG。

布ポスターはあて布をして低温でアイロンがけしてください。
紙ポスターは熱で変形・変色・焦げなどにつながり危険です。平らな場所に置き、重しをして自然に伸ばしましょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回は巻いて保管することの多いポスター印刷に使用する用紙を使用して、巻き癖について検証してみました。


布素材は巻き癖がつきにくく、復元力も高いことが分かりました。
一方紙素材や合成紙は癖が残りやすい、ターポリンやPET素材は巻き癖が比較的取れやすいこともわかりました。
ポスターを長く・何度も使いたい方には布素材/ターポリン/PET素材がおすすめです!

なお、素材や加工方法、サイズ、保管環境などの条件によって結果が異なる場合があります。今回の検証結果はあくまで参考情報、素材選びの一助として活用いただけると幸いです。

目的や使用シーンに合わせて、最適な素材を選んでみてください!

ポスター印刷できます!

大判プリントの達人ではA1,B0など大きなポスターも1枚から印刷できます!
大型サイズ、水に強い屋外用、布素材など「家にあるプリンターでは印刷が難しいなあ」というものがあれば
ぜひ一度商品ページをのぞいていただけると嬉しいです

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