半透明素材のシールに印刷したら意外な結果が!?いろんなデザインで比較してみた

試作・検証

半透明素材のシール印刷の仕上がりを検証しました!!

こんにちは、大判プリントの達人です。

弊社でずっと温めていた「貼ってはがせる半透明シール」が2023年3月ついにリリース!
ということで、今回は様々な切り口から半透明シールならではのデザインを考え作成してみましたのでご紹介します。

実際に作ってみると思い通りの仕上がりにならないものもありましたので、
参考になればうれしいです。

このブログので分かる事

  • 半透明シールの特徴
  • デザインの違いによる仕上がり具合
  • 半透明シールを生かしたデザインのポイント

半透明シールの特徴

 

特徴その1:半透明用紙への出力

これまでは用紙自体は素材の色があり、透明に近い表現ができませんでした。
しかし半透明シールなら、素材自体の透け感を生かした表現が可能です。

通常は印刷する用紙が白いので色が透けることはありませんが、透明の用紙に普通に印刷するだけですと色が透けてしまいます。
印刷面の下に下地として白押さえを一層追加することで透過性をゼロにして発色も鮮やかになります。

白押さえの有無によって仕上がりに差をつけられるのも半透明素材の魅力です。

左:白押さえ無し 右:白押さえあり

白押さえについて詳しくは以下ページをご覧ください
「白押さえの作り方・注意点」を見る


半透明という特徴を活かすため、半透明シールは透明な窓ガラスに屋内から貼ることをお勧めしております。
店舗で路面に面している窓や、外と接していなくても仕切りとしてある透明窓に貼ってみるのも面白そうですね。

特徴その2:屋内外から見せる向きを変えられる

透明シールは使用目的によって印刷する向きを変えることができます。

屋内からデザイン面が見える仕様にするのか、または屋外からデザイン面を見える仕様にするのかでデザイン作成時の取り掛かりが大きく違ってきます。

中から貼って中から見せる(外貼り)

中から貼って外から見せる(内貼り)

粘着面に対して白押さえを先に配置するか、デザインを先に配置するかで見せ方が異なるということですね。

大判プリントの達人なら使用シーンに合わせて使用する向きを選択してご注文いただけます。
※追加料金なし

特徴その3:エンボス加工

半透明シールは、文字通り半透明ですのでクリアな透明ではありません。
裏の粘着面に施されているエンボス加工が、少し曇ったような質感を与えます。

エンボス加工とは簡単に言いますと、用紙に凹凸をつける加工のことを言います。
半透明シールはドット上の小さな凹凸加工が施されており、この凹凸のおかげで貼る際に空気が抜けやすくとっても貼りやすいです。
また、ベターっと貼り付けをしないためはがす際もはがしやすく糊残りしないことも特徴です。

★動画でも仕様をご紹介しております★

3つのデザインでシールを作ってみた! 仕上がりは?

今回は粘着面の上に、「白押さえ→デザイン」の順に印刷(外張り仕様)したサンプルをご紹介します!屋内から見る想定の「作ってみた」となります!

作成してみたのはこちらの5種です。

デザイン:虹

サイズ:w402xh402mm

白押さえ:あり

カットの形:変形

デザイン:虹

サイズ:w402xh402mm

白押さえ:なし

カットの形:変形

デザイン:影絵風うさぎ

サイズ:w312xh217mm

白押さえ:あり

カットの形:変形

デザイン:影絵風うさぎ

サイズ:w312xh217mm

白押さえ:なし

カットの形:変形

デザイン:ステンドグラス風

サイズ:w420xh600mm

白押さえ:あり

カットの形:変形

さあ、どんな仕上がりになるのでしょうか・・・?

結果が早く気になる方まとめをご覧ください!

虹色デザイン

まずは『虹色デザイン』から見ていきましょう。

素材自体が半透明のため、カラフルな色彩がどれぐらい窓からの日差しに映えるのか見てみたかったデザインです。自宅の窓ガラスに貼ってみました。

屋内ではこんな感じ。
 width=
上:白押さえ無し 下:白押さえあり
白押さえがない方は、机の木目が透けているのが分かります。

窓に張り付けてみました!

上:白押さえ無し 下:白押さえあり

比較してみますと、下の白押さえありの方が色がくっきりで映えますね。
半透明を強調したいのであれば白押さえなしも透け感があって魅力的です。

半透明素材なので白押さえなしの方はもっと透けるのかと思ってましたがそこまでではありませんでした。

ちなみに日光を通して室内で出来る影がこちら


上:白押さえ無し 下:白押さえあり

全く色が突き抜けておりません。普通に影が出来ております(汗)
かろうじて白押さえがない方が若干影の色が薄いかな?という程度でした。

外から見たものがこちら

上:白押さえ無し 下:白押さえあり

白押さえの有無によって見え方が違うことが分かります。
下の白押さえありは白押さえの白インクが影響して全体的に白っぽくなりますね。
鮮やかな色彩のデザインであれば白押さえなしでも外からもキレイに見えそうです。

影絵風うさぎ

次は『影絵風うさぎ』です。

影絵風なのでこちらは日の光を通したシルエットが影絵のように映ってくれることを期待して製作してみました。

屋内ではこんな感じ。

上:白押さえあり 下:白押さえなし

全く差が分からないほど両方真っ黒でした。

陽の光に当たると、おやおや・・・?

上:白押さえあり 下:白押さえ無し

うさぎデザインの黒ベタはK100なのに、白押さえがある方は白っぽくなっております!!

これではもはや黒うさぎではなく白うさぎ。
白おさえがはっきり見えますね~。これは想定外ですが今後の参考になりそうです。


上:白押さえあり 下:白押さえ無し

そして影もやっぱり、普通に影ですね。
影絵風なのでこちらは想像通りです。
今回はふちを印刷なしで仕上げたため、ウサギの周りがボヤっとした印象になりました。

外から見たものがこちら

上:白押さえあり 下:白押さえ無し

白押さえがある方が白っぽく見えますね
黒単色のデザインは白押さえがない方がよさそうです。

ステンドグラス風デザイン

最後に『ステンドグラス風デザイン』です。

カラーの部分は白押さえをつけず、枠のみ白押さえをつけました。

屋内ではこんな感じ

白押さえのない部分だけ少し色が透けていました。

ステンドグラス風はデザインのカラフルな色合いが日光に映えて反射も美しいはず! 早速貼ってみますと…?

 

左:室内から撮影 右:屋外から撮影

白押さえがない箇所がきれいに透けて、なかなか良い仕上がりです。このデザインですと屋内から見る想定なので中から見た方がやっぱりキレイですね。

ちなみに屋内から見ると…

影も色が映ってきれいになると思ったのですが…
キラキラではないですね。残念ですがとても勉強になります。

まとめ

屋内で撮影


※虹とウサギは上が白押さえ無し・下が白押さえあり

屋内から撮影

  
※虹とウサギは上が白押さえ無し・したが白押さえあり

屋外から撮影


※虹とウサギは上が白押さえ無し・したが白押さえあり

  
※虹とウサギは上が白押さえ無し・下が白押さえあり

3種のデザインを試して分かったこと

  • 屋内から見ると白押さえありのほうが色目はくっきり
  • シールの素材は半透明だが、光が当たった影はステンドグラスのように色がつかない(普通に黒い影になる)
  • 白押さえがあると、黒1色でも強い光のもとでは白押さえの白色が勝ってしまう場合がある
  • 屋内外双方からの見え方を想定したデザイン策定が重要

半透明シールは通常の白い用紙に印刷する場合と違い、様々なシーンやデザインで活用できますが
その分仕上がりのイメージと実際の仕上がりに差が生じやすいことがわかりました。

今回のブログがみなさんのデザイン制作の参考になりますように。

おまけ:そのほかのシール商品

大判プリントの達人では、半透明シール以外にも様々な素材のシールを制作できます!

こちらのブログでは以下3商品の比較を行っていますのでよろしければご覧ください。
「大判ステッカー・シール徹底解説!貼り方やデータ注意点もご紹介 」

大型変形シール ウォールステッカー 吸着ターポリンステッカー印刷
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