こんにちは「大判プリントの達人」です。
ポスターは比較的簡単に製作ができ、アピール力も非常に高いアイテムですよね。
しかし多くのポスターは紙製で、水に弱いのが難点……
「屋外に掲示して雨が降ってきたら、紙がふにゃふにゃになったり破れてしまった」なんてことになった経験はないでしょうか?
自力で防水加工ができたら最高なのに……
そこで今回は、コピー用紙を防水加工する方法をいくつか試してみました!
用意したもの
- 印刷したコピー用紙
- 耐水テープ
- 手貼りラミネートフィルム
- 防水スプレー
- 新聞紙
防水加工の方法
- パウチ風ラミネート加工
今回は100円均一で購入した「手貼りラミネートフィルム A4 5枚入」を使用しました
表裏・四方も圧着すれば死角なし⁉ - 耐水テープ
今回は100円均一で購入した「耐水補修テープ 48mm×5m」を使用しました
テープ同士は表裏とも少し重ねて貼り、端は紙と同じサイズにカットして挑戦! - 防水スプレー
今回は「傘屋が作った防水スプレー」を使用しました
衣類や雨傘に散布するスプレーで撥水性を狙う!
いざ、防水性を検証!
自作した防水紙の効果はどのくらいなのか?実際に検証していきましょう!
果たしてどのような違いがみられるのでしょうか?
比較用に何も加工していないコピー用紙も一緒に検証していきます!
水を垂らす
まずは少量の水を印刷面に垂らしてみました。
コピー用紙
すぐに水分がしみてしまい、色が変わって紙もよれてしまいました。
パウチ風ラミネート加工
しっかりと水をはじきました!色も変わりませんでした。
耐水テープ
こちらもしっかりと水をはじきました!印刷の変色もありません。
防水スプレー
防水スプレーもしっかりと水をはじきました!色の変色もありません。
コピー用紙以外のすべての防水加工方法でしっかりと水をはじくという結果になりました。
霧吹きで水をかける
次に霧吹きで水をかけてみました。
先ほどよりも広範囲に水が付着することになりますが、どのような結果になるのでしょうか?
コピー用紙
全体的に水が紙にしみこんでしまい、水分を含んだ場所とそうでない部分がはっきりとわかります。
紙も水分を含んで柔らかくなってしまいました。
パウチ風ラミネート加工
しっかりと水をはじいています!紙を上下から挟み込んで守っているため、変色も全くありません。
耐水テープ
こちらもしっかりと水をはじいています!端から水分がしみてくることもありませんでした。
防水スプレー
防水スプレーもしっかりと水をはじきました!印刷の変色もなく、紙もよれることがありませんでした。
霧吹き検証の結果も水を垂らした時同様、コピー用紙以外のすべての防水加工方法でしっかりと水をはじくという結果になりました。
じょうろで水をかける
ここまで検討してきた防水加工、最後にじょうろでたくさんの水をかけてみました!!
コピー用紙
コピー用紙はすぐに紙がよれてしまって、今にも破れてしまいそうな状態になりました。
パウチ風ラミネート加工
端から水が染み出てくるかと思いましたが、以外にも中のコピー用紙は無傷!持ち上げても問題ありませんでした。
耐水テープ
耐水テープは、端から少しずつ水がしみてきてしまいました……
端はコピー用紙の断面が出ている状態なので、水分量が多くなるとしみてしまうようです。
防水スプレー
水が多かったためか、じわじわと紙が水を含み若干のよれが生じました。
スプレーで塗布するタイプのため、ムラがあったり水分量が多すぎると防水性に限界が出てくるのかもしれません。
水につける
思ったよりも耐水性が高いため、急遽水をためて中に紙をつけてみました!
パウチ風ラミネート加工
曲げ入れたためか端の圧着が取れてしまい、なかに水が入ってしまいました。
引き上げてみると水が入ったところの色が変色してしまいました‥‥‥
耐水テープ
水に入れるとテープの境目や端からじわじわと水がしみ込んできました。
引き上げると濡れてしまったところがはっきりわかります。
防水スプレー
水に入れるとすぐにふにゃふにゃになり、引き上げると全体が水を吸っていることが分かりました。
また、紙の表面をこすってみると紙の表面ががはがれてしまいました。
さすがに水につけるとどの加工方法も水がしみてきてしまいました。
パウチ風ラミネート加工と耐水テープは多少の雨であれば耐えられそうですが、防水スプレーは屋外ポスターとしての仕様は控えた方がよさそうです。
破ろうとしてみた
最後に、耐久性をチェックしていきます。
先ほど水につけた3種の用紙を手で破ろうとしてみました。
パウチ風ラミネート加工
PET素材のため手では破れませんでした。
フィルム同士の圧着はそこまで強くないため、力のかけ具合や圧着部分の幅によっては簡単にはがれてしまいそうでした。
耐水テープ
テープ自体はポリエチレン素材のため、先ほど同様に手で破ることはできませんでした。
テープの粘着も強いためなかなかはがすのは難しそうでした。
防水スプレー
スプレー加工のみだとあっけなく破ることができました。
防水スプレー以外の2加工は耐久性がある程度あることが分かりました。
防水加工を施す際は、スプレータイプではなくPETなど素材自体が水を吸わない素材で覆ってしまうのが耐水性・防水性ともによさそうです。
コピー用紙では限界も・・・防水素材のポスターあります!
検証結果から、手作りでもそれっぽくコピー用紙に防水加工を施せることが分かりました!
ただ、そもそも印刷したコピー用紙自体の耐久性・耐水性が低いため、加工しても掲示ポスターとして長期的に使うには限界がありそうです…
もっとしっかりしたポスターはないのか!?
そんなご要望にお応えできる、「水濡れに強いポスター素材」を最後に2つ紹介いたします!
ターポリン
紙ではなく、糸を織って作られているため耐久性が高く、発色が鮮やかな点が特徴の用紙です。
防水性にも優れているため、屋外の建設現場、テントなどでよく使用されている素材です。
ポリエステルなどのプラスチック素材でできているため水分を浸透させず、水をかけても表面から雨水や湿気を弾きます。
PET
PET(ポリエチレンテレフタレート)素材は、一般的にプラスチックボトルなどに使用されるポリエステル系の素材です。
水や湿気を浸透しないので、ターポリンと同様に紙よりも優れた防水性・耐久力を発揮します。
PET素材はターポリンと異なり、表面はつるっとしたしなやかな質感があります。
さらに、弊社大判プリントの達人で使用している屋外用PETは遮光性もあるため、後ろに照明がある場合でも透けが生じにくいです。
以上、2種類の防水性用紙の紹介でした!
気になる素材がありましたら、無料サンプルで質感を手に取ってご確認いただけると嬉しいです。
印刷の依頼時は、印刷方法も要チェック
最後の最後に、少しだけ印刷のお話を。
ポスターの印刷には様々な方法がありますが、小〜中ロットではインクジェット印刷が主流です。
水性インクジェットという印刷方法では、インクが水に溶けやすいため水にぬれるとインクの滲みなどが起きてしまいます……
印刷所でポスターを製作する際、印刷方法は屋外使用でもOKな溶剤インクジェット印刷かUVインクジェット印刷と記載があるものがおすすめ!
溶剤インクジェット
用紙自体を溶かしつつ、用紙にインクを染み込ませて色を付ける印刷方法で、水にインクが溶けることがありません!
さらに溶剤インクジェットはインクの色数がCMYKの4色以上の場合が多く、より鮮やかな発色が可能なこともうれしいポイントです。
UVインクジェット
UV(紫外線)で硬化する性質があるインクを使用して印刷する方法です。
印刷後はインクが硬化されているため、水をかけても色が滲む心配がありません。
さらに、UV(紫外線)を当てて印刷するため、日焼けに対する耐性があることも特徴です。
ポスターでUVインクジェットを行うことは稀ですが、紙以外の特殊なメディアはこちらの方法で印刷することもあります。
屋外仕様のポスターを製作する場合は、用紙だけではなく印刷方法にも注目してみてくださいね!
まとめ
今回はコピー用紙に防水加工を施せるか、どの程度耐久性があるのかを実験してみました。
パウチ風ラミネート | 周りのみ圧着しているため、端からはがれてしまうと濡れてしまう |
耐水テープ | テープが重なったところや、端から水が染み出てくる |
防水スプレー | 撥水性には優れているが、水の量によっては紙が破れやすくなる |
検証の結果、コピー用紙でも霧吹き程度の水分量であれば防水性を発揮できることわかりました!
しかし、水の量が増えるとどうしても加工の隙間からの水が濡れるなど、
見た目や厚み・耐久性の観点から限界もあることがわかりました。
今回の結果がお役に立てたら嬉しいです。
梅雨の季節や雪でも使えるほどの本格的な防水性能を求めるなら、やっぱり印刷所に丸投げするのがおすすめ!
弊社大判プリントの達人は、大型のポスターやパネル、バナースタンドなどの製作が得意な印刷会社です。
ポスターは最短当日発送が可能!写真もイラストもスピーディーかつ綺麗に印刷いたします。
ポスター用紙の無料サンプルもご用意しておりますので、気になった際はぜひご利用くださいませ。
また、様々な種類のポスターについて選び方のコツも過去ブログでご紹介しております。
ポスター用紙の選び方は?おすすめの素材・使用シーンをご紹介!
参考になれば幸いです!
大判プリントの達人で製作できる防水ポスターやシール素材に水をかけてみた検証ブログもございます。
よろしければ併せてごらんください!
「防水性に優れたシールやポスター素材を徹底検証!」記事を読む